今流行りの「自動化」はどこまで適用すべき?現役エンジニアはこう考える!
こんにちは!東京SI部のIです。
最近、DX化の波の中で「自動化」というワードが流行っていますね。
業務を効率化しようとするなら、一番最初に思いつくのは繰り返し作業の自動化になってくるかと思います。
自動化をすれば、手動で行っていた作業をコンピュータに任せることができるので、他の作業に時間を回すことが出来る―――
つまり、限られた時間をより有効活用できることになります。
更に、手入力をするデータがあればその分ミスをしてしまう可能性も増えてしまいますが、
自動化をすれば入力をコンピュータに任せられるので、ミスを減らすことが可能です。
ではすべての作業を自動化すればいいではないか!と考えてしまうかもしれませんが、そううまくいくわけでもありません。
自動化をするにはそれなりのコストが掛かってしまうのです。
自動化するにあたって発生するコストは、自動化部分を自社で準備するのか、外注するのかによっても変わってきます。
また、開発をせず既存の製品を利用する場合でも導入コストは会社によって異なり、利用できるサービスも異なります。
それらを計画することから始め、実際に運用するまでにも相当のコストが掛かってしまいます。
では、自動化における最適な考え方とは何なのか―――
導入の計画やコストを考えると今の方が慣れているし、手動のままでいいのでは?
それとも、導入の計画やコストを含めても価値があるため自動化したほうが良いのでは?
様々な意見がありますが、私の意見としては後者だと考えております。
確かに導入にコストは掛かってしまいますが、
将来的なことを考えれば考えるほど、自動化をするメリットの方が大きくなるのではないでしょうか。
今まさに入力しているデータが、将来的に10倍、100倍と増えるかもしれない場合、
同じように手入力をしていると単純計算で10倍、100倍の時間がかかってしまいます。
手動では一定速度では入力できない分、更に多くの時間がかかってしまうと思います。
そして、データが何十倍にも膨れ上がった時に自動化しようと思っても、以前検討した時よりも更に時間がかかってしまうかもしれません。
その際に、あの時自動化していればと後悔してしまってももう戻れないわけです。
検討するタイミングを遅らせれば遅らせるほど、更に自動化に対するコストが掛かってしまう可能性が増えてきてしまいます。
冒頭でも述べた通り、単純作業は自動化してコンピュータに行わせることで
その分別の新しい事業や他のやらなければいけないことを手を回すことが出来ます。
つまり、将来成長していくこと考えると自動化をしなければ単純作業に時間を取られ、
新しいことへのチャレンジをしたくてもできなくなってしまうわけです。
ここまで自動化する利点を述べてきましたが、もちろん便利だからといって何でもかんでも自動化してしまうのも良くないと思います。
例えば、将来的にデータが増加しにくいものは自動化しても時間的なメリットが得られない可能性があり、
また、よく変更されてしまうようなデータを取り扱うものも自動化には向いていないと考えられます。
従業員や会社の方針で入力するフォーマットがよく変わってしまうものを自動化してしまうと、
フォーマットの変更に合わせて自動化したものにも随時変更する必要が出てきてしまうからです。
こういった少ないデータや改善されやすいフォーマットを扱っている手入力のデータは、
すぐに自動化をしてしまうとコストを掛けただけで自動化の恩恵を感じることなく無駄に終わってしまうこともあるため、
優先度をつけてこれより先に自動化しなければいけないものはないかなど、検討する必要があります。
このように自動化で単純作業はコンピュータに任せて、
人間は新しい業務に手を付ける、という動きはこれからの社会においてとても重要な考え方になると思います。
思いついたものから順に自動化していくのではなく話し合いの場を持ち、
どのタスクを自動化するのが最も良いか、将来を見越して十分に議論したうえで自動化していくことが
社会にとっても、我々人間にとってもいいのではないでしょうか。